「人間の記憶に完全なものはない。
真実と虚構でできているものを、勝手に記憶と呼ぶ」
Erste Geschichte あらすじ
神々が暮らす世界、「デウスガルテン」。
そこに暮らす女神「ユキア」は、ある日一人の小さな女神の世界に迷い込んだ。
女神の名は「シュルス」。
デウスガルテン内で危険物扱いされていた「トイフェル」と呼ばれる人形を盗んだシュルスは、自分が作った並行世界でトイフェルを使い、異世界の強者達を抹殺しようと考える。
全ては、「永遠の自由」を得るために。
ユキアの他には、あと5人の強者がいた。
他の並行世界との深い関わりを持つ少年「カツオブシ」。
右腕に戦闘義手を持つ青年「ターナー」。
並ならぬ雰囲気と能力を秘めている少年「ハル」。
鉄を生み出し操る少年「ジーン」。
不思議な肉体を持つ青年「ノヴァード」。
そして彼らと切っても切れぬ関わりを持つ者達。
自分達の力が最大限発揮できないよう細工された世界で、彼らは明日を生きるために戦うことになる。
Letzte Geschichte あらすじ
「彼ら」が散った箱庭の世界は、雨が降り注ぐだけの閉鎖的な場所だった。
唯一残された希望である少年「デジタリ」も、「彼ら」と同じように「クリム」に襲われた。
だが、デジタリは知っていた。
本当のクリムは自分の味方で、今の彼には別の存在が乗り移っているということを。
その存在というのは────終わったはずの「白黒戦争」の案内人「ペーパー」であった。
デジタリは意識を失い、そのまま命を失った……はずだった。
その後、デジタリは箱庭の世界ではない場所で目を覚ました。
今までの戦いの記憶を失い、自分の世界に戻ってきていたのだ。
目を覚ましたのは、「白黒戦争」が始まった運命の日。
「黒軍」となったデジタリは、勝った軍の願いが叶うとされる戦争で自分の世界が狂わされる光景を目にする。
そして彼は仲間達と出会い、「白黒戦争」を止めるために奔走するが────
彼らは何も知らない。
これは、時間が巻き戻されたことによって繰り返される、悲劇の一つに過ぎないのだと。
不条理な現実は幾度となく、彼らに絶望を突きつけ、最悪の結末へと至らしめる。
それでも過酷を受け入れ、現実に抗う強者達。
そして、ただひたすら平和を願う、一人の少年。
彼らが紡ぐ最後の物語が、幕を開ける。